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精説スイス史 瀬原義生

 精説と精鋭と読み間違えていた……スイス人傭兵は精鋭だからなーと納得していた。スイスに進入するハプスブルクやブルゴーニュの強力な軍隊を殴り返すスイス軍の恐ろしさ。
 死者数をみると攻撃が徹底している印象。

 本書では古代ローマ時代からはじまって、20世紀にいたるスイスの歴史が述べられている。三つの州による同盟からはじまった組織が雪だるま式に膨らんでいって、ひとつの勢力となっていく。
 核となった三州はスイス国内における政治勢力としては決して大きくないのだが、地理的には中央にいる。よく名前のあがるジュネーブは西の端に位置していて、ナポレオン戦争が終わるまでは飛び地だったんだ。

 ドイツ系とイタリア系とフランス系、あるいはプロテスタントとカトリック、都市と地方など様々な対立軸がスイスの内部に存在するにも関わらず、紆余曲折をへて協力体制が保たれてきたことも興味深い。

 戦争に対して詳しく書いてくれていて、戦況図が二枚収録されている。特にカルヴェンの戦いにおける2400メートルの山を越えて敵の背後に回り込む動きはスイス人ならではと感じた。
 中心的な存在であるベルン州の対外拡張的な姿勢が巻き起こす戦争の数々は敵味方に迷惑な感じもするが……。

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