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呉越春秋〜湖底の城6 宮城谷昌光 講談社

 復讐鬼死者に鞭打ち賢者モード

 日呉れて道遠しの名言がなかった……多少は似たようなことを言っていたけれど、物足りない。平王の死体にむち打つシーンも現在の楚王への怒りをおさめるシーンも淡々としていたけれど、それがかえって狂気を感じさせた。
 さすがに楚の民に対する演出と考えるのは好意的にすぎるな。

 特に楚がひどいが、呉でも王以外の王族が大きな権力を握ることの問題が指摘されている。間接的に戦国四君を批判しているなぁ――そもそも戦国四君が出てくる話でも社会体制の後進性を示すものだと批判していた作者なので当然である。
 まんまと唆された夫がいは不甲斐ないの一言だ。
 問題の後継者、夫差は終るいの息子で、闔閭の孫になっている。うーむ。完全に世代が違うので伍子胥とそりが合わないのも仕方がない。やっぱり引退するべきだったよ……。

 小国の君主が意地をみせるエピソードが多くて感動的だった。簡単に踏みつぶされたりしてしまうけれど、一寸の虫にも五分の魂である。
 あと、昭王の逃走ルートを探るシーンがかなり独特。機械の導入の点では楚は先進的あつかいなのか。

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呉越春秋 湖底の城 第六巻
呉越春秋 湖底の城 第六巻
カテゴリ:時代・歴史小説 | 22:14 | comments(0) | trackbacks(0)

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