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神秘の島(下) J・ベルヌ作 清水正和 訳 J・フェラ画

 表紙に男が6人いる!裏表紙にも影が6つあって、リンカーン島に流れ着いた5人の男たちに何があったのかと思い読み進めた。第7の男も出てきて、それが海底二万哩のネモ艦長だったりしたから、さらにビックリした。
 海賊船がやってきて戦いになるのは、お約束的な展開とも感じられたが、守護神の介入で頂点を極めずに不完全燃焼で終わってしまった印象も受けた。
 まぁ、技師も水夫も記者も兵士ではないからな……撃ちまくれって命令した割に丹念に狙撃をしてしまった印象。日頃の弾丸節約癖が肝心なときでも抜けなくなってしまったのかも。

 人間同士の戦いは盛り上がり切らなかったが、代わりにフランクリン山の噴火描写が見事だった。火山国ではないフランスの人間がこれを描いたことがますます驚きである。
 盛んに例にあげていたイタリアの火山から多くの情報を得ていたことは想像できる。まさか水蒸気爆発の危険まで指摘しているとはね。

 リンカーン島に加えられた徹底的な開発はともかく、ジャガーを全滅させようとした方針については現代的な視点からは抵抗を覚える。リンカーン島に骨を埋めて生態系を維持し続けるつもりなら、まだ納得できるし、最終的にはみんなそういう気持ちになっていたが……。
 あと、アメリカに連れて行きにくい都合で死んだ気もするジュップが可哀想だった。岩礁の状態になっても魚釣りくらいはできたんじゃないかなぁ。
 食糧はキープできても釣り糸と釣り針は無理だった?

関連書評
日本の火山図鑑 高橋正樹
オセアニア〜暮らしの考古学 印東道子

神秘の島〈下〉 (1978年) (福音館古典童話シリーズ)
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