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兵隊元帥欧州戦記1 独立戦車隊、北アフリカ殴り込み! 林譲治

 冗長なタイトルだな……。
 この作品は私が初めて遭遇した林譲治氏の著作になり、プロットの妙だけではなくユーモアも強烈に効いているので氏の戦記小説の中でも一番のお気に入りだ。なんといっても部隊の規模と役割の大きさがいい。海軍ならば艦長、陸軍ならば大隊長がもっとも楽しい仕事だと言われるけど、主人公の影山少佐はちょうどその大隊長でありながら北アフリカという舞台において極めて大きな役割をはたすのだ。これは適切なタイミングに適切な兵力を与えれば、少数でも相当のことができるという軍事的な梃子の原理を応用した手法といえるだろう。
 その適切な兵力を生み出す方法も変わっていて、突拍子もない員数外なところから持ってくる。1巻で言えばノモンハンで故障した九七式中戦車だ――が、砲塔とエンジンが換装されているので車体が同じ別物に近い。まぁ、この後も員数外の投入は続けられて(特に鹵獲兵器が大活躍)世界を揺るがす大きな波となって行く……ちょっとやりすぎと思う時期もあったけど。

 この作品は架空戦記小説といえば太平洋戦線が一般的なのに、太平洋戦線では大きな改変を行わず、ほとんど目立たないイギリス陸軍との戦いを焦点にもってきたところも新鮮だった。イギリス人の性格の悪さも指揮官が刷新されていくごとに凄味をましていくのが良い。とはいえ全国民が異常者のイギリス軍と戦うロンメル将軍はも〜っと、異常だったわけだ。
 この戦いに巻き込まれたイタリア軍が可哀相にならないでもない。本当はイタリア軍が戦いにドイツ軍を巻き込んだのだが……。

 ドイツアフリカ軍団のDAKの略称をみると、どうしてもファイブスター物語のAKD(アマテラスキングダムズ)が浮かんでしまう。私の頭脳にも困ったものだ。

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独立戦車隊、北アフリカ殴り込み!―兵隊元帥欧州戦記〈1〉
カテゴリ:架空戦記小説 | 12:49 | comments(0) | trackbacks(0)

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