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アミオ訳孫子 守屋淳・臼井真紀

 フランス人イエスズ会士のアミオがはじめてヨーロッパに紹介した孫子の内容をあらためて日本語になおした本。
 ヨーロッパ人がはじめて触れたときの孫子の形がわかる。また、ナポレオンが孫子を読んでいたとされる伝説について伊藤大輔氏が大量の文献を追って分析した論文が収録されている。
 元をたどると中国の外交官にいきつくらしい……ある意味で納得なのだが、ナポレオン孫子伝説の歴史の浅さに驚いた。

 アミオ訳の孫子については、一般的に日本に流布している解釈とは異なった解釈をしていて、ある意味で新鮮だった。主客を違えた解釈が非常に多い。
 彼を知り己を知れば百戦危うからずの彼を敵ではなく部下にしている解釈などは、なぜ孫子が敵ではなく彼と記述しているのかの問題提起に気づかせてくれた。
 また孫子にでてくる数字について定量的に分析しようとする姿勢が西洋的で、言葉のあやだと感じる東洋人との違いを強く感じさせる。力を入れた解釈からはアミオの戦争への情熱が垣間見える気がした。

 惜しむらくは孫子の日本語訳が内容をはっきり説明しようとするあまり面白味のない文章になってしまっていたことだ。かえって中国語の方がいつもの内容を思い出させてくれた。

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アミオ訳 孫子[漢文・和訳完全対照版] (ちくま学芸文庫)
アミオ訳 孫子[漢文・和訳完全対照版] (ちくま学芸文庫)
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