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ナセル〜アラブ民族主義の隆盛と終焉 池田美佐子

 世界史リブレット人の098。
 エジプトの偉大な英雄となったナセルの薄い伝記。
 彼の小さな博物館に書き込まれているという英雄待望の言葉が他力本願に思えたのだが、クーデターを起こしたナセルたちも実は他力本願に民衆の力が後の問題は片づけてくれると思っていた点が興味深い。

 実際には代わりとなる民衆や政治家はあらわれず自分たちでエジプトを運営していくしかなくなった。
 文字通りに信じるなら、そういうことになるのだが、民主的な制度を求めていたはずが、どんどん独裁的な体制を強化していくのは疑問であった。
 一時的な方便と言い張るには長く続けすぎである。

 シリアとの合同国家を作った関係は他の本でも読んだ覚えがある。しかし、エジプト視点ではずいぶんと雰囲気が違う書き方をされている印象だった。
 ナセルはエジプトの内政に専念したいのに中東全体の問題にコミットせざるをえなかったのは事実っぽいかな。ナセルが今のエジプトを見たら、何を思うことやら、半ば残酷な興味を覚えてしまう。

関連書評
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アラブ・イスラエル紛争地図 マーティン・ギルバート 小林和香子・監訳

ナセル―アラブ民族主義の隆盛と終焉 (世界史リブレット人)
ナセル―アラブ民族主義の隆盛と終焉 (世界史リブレット人)
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