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破産者たちの中世〜日本史リブレット27 桜井英治

 万人敵足利義教の裁判記録から追う中世の金融事情。
 なかなか現代的な現象がおきていると著者は書いているけれど、中世ヨーロッパでの金融問題を連想する部分も多々あった。昔の人もお金のことには必死で、いろいろと論理を駆使しているわけである。
 漢帝国の西域でみつかった竹簡・木簡やメソポタミアの粘土版も思い出して、人類に共通の問題が日本の中世でも起こっていたことを確信する。

 足利義教の命じた債権処理の方法が興味深く、所領を差し押さえて債務者が破滅をしない形で時間をかけて絞り立てている。破滅をさせれば結局は債権者も損をすると、みんなが分かっていたのかもしれない。
 いつも冷静ではいられないはずだが、ギリギリで残された冷静さが好ましい。

 義教へのイメージが大きく変わる本でもあった。くじなんて形で選ばれていなければなぁ……。

破産者たちの中世 (日本史リブレット)
破産者たちの中世 (日本史リブレット)
こんな素敵な絵をどこから見つけてきたんだ。
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