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ナショナルジオグラフィック世界の国 ケニア

 ブリジット・タングェイ著、チェゲ・ギシオラ/タビサ・オティエノ監修。
 東アフリカで安定した政治をおこなえている国ケニア。サファリの観光でうるおうケニアの意外な一面も見えてくる本。
 人口の75%が従事する農業が内陸の地域に集中していて、特産品の地図がなかなか見ないメリハリのありすぎる状態になっていた。北東部はなんの換金作物も描かれていない空白である。

 海岸のモンバサは赤道直下らしく暑いけれど、標高1500メートルのナイロビは温帯的な気候というところに、アンデス山脈の赤道地帯との意外な共通点があった。

 ケニアは40の民族が60の言語を話す――ストリートで生まれた若者の言語すらある!――にも関わらず内戦が起こっていないことが興味深い。
 宗主国がイギリスであった関係もあるのだろうか……イギリスの元植民地で内戦をやっている国はたくさんある。
 本書の限られた情報からは国家にも歌われている協力の精神がプラスに働いたと思われる。学校がなければみんなでお金を出し合って学校を建てるとのことだが、そういうときに民族の壁を超えた協力ができているのではないか。
 それこそ疑いのない「和」だと思う。

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ケニア (ナショナルジオグラフィック世界の国)
ケニア (ナショナルジオグラフィック世界の国)
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