<< 戦国の陣形 乃至政彦 | main | 神姫PROJECT〜彼方からの旅人 氷上慧一 >>

貧乏大名”やりくり”物語 山下昌也

「たった五千石!名門・喜連川藩の奮闘」
 足利家の血を受け継ぎ、将軍家以外でゆいいつ公方を非公式に名乗ることを許されていた喜連川家の江戸時代をえがく文庫本。
 わずか五千石で、大名家の定義からは外れているのに、いろいろと特別の扱いを受けた大名家になっている。徳川家視点では、特権を与えることで巧く飼い殺したとも言えるかもしれない。

 領民と「御所様」の二人三脚が麗しく、ついつい眉に唾をつけて読んでしまう心の汚れた私……だが、江戸末期は身分を固定化しようと間違った方向に突っ走ったため、後味の悪い結果に終わっている。
 戊辰戦争で(藩の全力である)22名の小隊を派遣して、戦わせている辺り武門の牙が完全には折られていなかったことが分かって感動的である。
 そういえば関東の足利家の旗本衆はどこも精鋭ぶりを謳われていたような。

 いろいろな金策や改革の話が興味深かった。やはり何事も元手がいるが、それを活かすのも「人」次第なのである。孫子でいわば元手が「形」で、人材が「勢」にあたろうか。

貧乏大名“やりくり”物語 たった五千石! 名門・喜連川藩の奮闘 (講談社+α文庫)
貧乏大名“やりくり”物語 たった五千石! 名門・喜連川藩の奮闘 (講談社+α文庫)
カテゴリ:歴史 | 00:07 | comments(0) | trackbacks(0)

スポンサーサイト

カテゴリ:- | 00:07 | - | -
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック機能は終了しました。
トラックバック