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やきものをつくる釉薬基礎ノート 津坂和秀

 焼き物に彩りを与える釉薬。その組み合わせは無限大。
 あまりに自由度が高すぎるために迷ってしまいそうな釉薬の使い方に指針を与えてくれる本。さまざまな条件で焼いたテストピースの写真がたくさん載っているので、自分のイメージしている色に近づけるための釉薬や加熱条件がわかる。

 これだけたくさんのテストピースをつくるために膨大な時間が掛かったはず。小さなテストピースだから釉薬だけを変えて、同じ加熱条件で焼ける場合もあったと思われるけれど、それにしても根気のいる仕事だ。
 特別な例として真空中で加熱した青磁釉のテストピースも載っているのだが、これは加熱炉が小さいためにテストピースの幅の間でも焼け具合が違っている。

 鉄が非常に多彩な色合いを示していて、赤色のイメージがひたすら強いために意外だった。重要文化財の青磁茶碗など魔力のある美しさだ。
 コラム的に国立博物館所蔵作品の釉薬に関する分析が載っていて、それを通して古人の試行錯誤が想像できた。現代ほど理論的ではなく、経験則や偶然による部分も大きかったはずだけど、それだけに奇跡の一品を生み出すために掛かった労力は大きい。

 特殊な亜鉛華と油滴天目の出し方についても簡単に紹介されていた。

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保存版 見てわかる陶芸材料 寺田康雄 「つくる陶磁郎」編集部編
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釉薬基礎ノート―やきものをつくる (陶磁郎BOOKS)
釉薬基礎ノート―やきものをつくる (陶磁郎BOOKS)
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