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名人伝 中島敦

 名人は一般人の役に立たない。達人までに留めておいてくれた方がたぶんありがたい。
 いや、名声だけでもおつりが来ていたか?紀昌家の近隣は泥棒が寄りつかなくなっているので、それだけでもありがたい。渡り鳥の排除については田単の策略を封じる程度の威力はありそうだ。

 弓で天下一を目指すことになった紀昌が名人になれたわけは可処分時間をたくさん持っていたからに尽きる。機織り機の特訓など一般人の家庭でやったら働けと家の外に放り出されるに決まっている。
 嫌がられつつも2年(吊した蚤の3年をいれれば5年)もの特訓が可能だったのは紀昌の家が豊かだからだ、ちょっと空しい話をすると。
 甘蠅老師の教えを9年も受けに言ったときは妻も諦めきっていたかもしれない。

 最初の師匠、飛燕との遭遇戦は最後の一矢を茨の枝で撃ったと勘違いして覚えていた(以前に読んだのはずいぶん昔のことだ)。実際には手に持った枝で棘の傾斜面を利用して紀昌の鋭い鏃をいなしたっぽい。傾斜装甲の発想ではないか。
「叩き落とした」の表現からはそうではない印象も受けるけれど、標的の近くだからといって達人の弓矢が、そんなに減速しているかなぁ。

青空文庫
中島敦 名人伝
カテゴリ:時代・歴史小説 | 12:03 | comments(0) | trackbacks(0)

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