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南島譚1〜幸福 中島敦

 南の島も人間がいて貧富の差がある以上は楽園ではない。
 ある不幸な男と、島一番の金持ちである長老の身におこった不思議な出来事が描かれる。夢と現の境目が分からなくなるような、心のありかた一つが大事なような、単純化された社会だけに考えやすく、考えさせられる。
 カードゲーム「大貧民」の革命が寓話化されているみたいでもある。

 あんな状況になったら、長老は「下男」の待遇をあらためそうなものだけど、その辺りの対応は描かれることがなかった。
 財産を半分にすれば現実でも夢の中でも確実に楽しめる恩寵になりうるのに――理想化しすぎか。

 善神は放っておいても助けてくれるので供物は悪神に捧げられるという仕組みが、宗教の中に彼らの「合理性」を感じさせてくれて興味深い。

青空文庫
中島敦 南島譚 幸福
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