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アルキメデス「方法」の謎を解く 斎藤憲

 岩波科学ライブラリー232。
 祈祷書が上書きされたアルキメデスの著作「方法」にまつわる歴史の物語で読者を数学の世界に引き込んでいく一冊。
 幾何学の話だと思いきや、微分積分の世界に誘導されていた。そのあたりの基礎をしっかり固めて読めば、もっと楽しめるのだろうなぁ……自分の未熟さが嫌になる。

 有名なアルキメデスで、大ギリシアとまで言われた地域にあったシラクサだが、数学研究においては辺境に位置していて著作を理解してくれる人を求めてアレクサンドリアまで論文を送り続けていたことが興味深い。
 ギリシア世界の数学家は一年に一人のペースでしか生まれなかったという説も併せて印象に残った。

 技術に応用したとはいえ、基本的には好奇心から生じた疑問をとことん突き詰めていったと感じられるアルキメデスの姿勢には遙かな時間と空間を隔てていても刺激される。
 それもこれも彼の著作が残っていたおかげであり、解読する研究者のおかげでもある。

 数学史を研究する著者の理学博士だけどもっぱら文学部で教えている経歴がなかなか興味深かった。でもまぁ、スタート地点は教養学部だから納得できる。

関連書評
ラマヌジャン探検〜天才数学者の奇蹟をめぐる 黒川信重

アルキメデス『方法』の謎を解く (岩波科学ライブラリー)
アルキメデス『方法』の謎を解く (岩波科学ライブラリー)
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