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ポルトガル ナショナルジオグラフィック世界の国 ザイラ・デッカー

 ディモシー・J・コーテス/アナ・フランシスカ・デ・アゼヴェド監修。
 今でも人口の半分近くが農村部に住む西ヨーロッパでは珍しい国ポルトガルが紹介される。サラザール政権の長さは異常である。独裁的な傾向を強めていたとはいえ、代替わりを許さずに済んだところは不幸中の幸いだったかもしれない。

 北部の方が南部よりも人口密度が小さいとの説明だったが、載っている地図では北部の方が全体的に色の濃い部分があって、南部には白っぽい部分がある。統計上のマジックが発動しているのかなぁ。
 オオヤマネコだけじゃなくて、オオカミが国土に生き残っている点が意外だった。しかも、オオカミはいちおう絶滅危惧種にあげられていない。

 元植民地との言語的なつながりは流石に強いらしく、中でもブラジルとのつながりは非常に重要な印象だ。
 発行時点では隣国スペインとの貿易が圧倒的だけれども、大西洋にポルトガルの活路があることは、おそらく昔と変わっていない。

 ポルトガル国歌が敵意の対象としているのが、世界一長い同盟を続けている相手国であるイギリスなのはずいぶんな皮肉だと思った。

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ポルトガル (ナショナルジオグラフィック世界の国)
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