<< 中世武士の世界 光村/サン・エデュケーショナル古典資料ライブラリー | main | Dropbox&GoogleDrive&OneDrive&Evernote完全大事典 リンクアップ >>

図説ウィーンの歴史 増谷英樹

 古代ローマにさかのぼる古い歴史をもつオーストリアの首都ウィーンの歴史がわかる一冊。時にはオスマン帝国への防波堤として機能したこともあり、時には「赤いウィーン」として社会主義者たちのモデル都市にもなった。
 複雑きわまる歴史が、ウィーンにはあるのだった。

 ナチス(本書の中では「ナチ」表記)との関係が最後に書かれているために、どうしても嫌な気分にさせられるユダヤ人排斥のことが印象に残ってしまう。
 アイヒマンに協力していたシオニスト・ユダヤも、本当になんなんだ……。現代だったらきっとユダヤ人に壁磨きをさせて嫌な笑顔で写真に載っている連中は全員個人が特定されて――。

 ハプスブルク時代にユダヤ人を追放した反動で財政的に大ダメージを受けた経験をもつウィーンですら、ああなってしまうことに人が歴史に学ばないことを感じた。
 WW2手前の場合は一部の恥知らずな連中がユダヤ企業の接収で利益をあげているので、おぞましい成功体験が残っている恐れすら感じる。せめて、そっちも歴史に学ばないでくれたら、いいのだが。

 豊富な地図によってウィーンの規模が順次拡大していくことが視覚的に分かった。ドナウ運河とドナウ川そのものの配置の関係もあってフラクタル的に大きくなっている印象がある。
 平地の真ん中にある都市の強みだな。

関連書評
図解雑学ハプスブルク家 菊池良生

図説ウィーンの歴史 (ふくろうの本)
図説ウィーンの歴史 (ふくろうの本)
カテゴリ:歴史 | 00:10 | comments(0) | trackbacks(0)

スポンサーサイト

カテゴリ:- | 00:10 | - | -
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://sanasen.jugem.jp/trackback/3139
トラックバック