インド〜ナショナルジオグラフィック世界の国 A・カマラ・ダラル
2017.06.28 Wednesday | by sanasen
ラメシュ・C・ドゥサ/プラディウムナ・P・カラン監修。
人口10億人を突破して、1国でヨーロッパ並の規模をもつと言われるインド。そのインドを一冊で解説する本。
ライオンとトラが同じ国の内部に住んでいるのはインドだけだと覚えた。ライオンの側は特に危機的な状況らしく、インドの自然環境全体が人口増加の圧力で予断を許さない。
密猟の標的になるのがトラなのは、トラが分布する(していた)地域の方が密猟の需要が高いことを反映していそうだ……つらい。
歴史ではインドの群雄割拠時代についてはほとんど扱われず、いくつかの統一的な国家に触れられている。せめて歴史地図をもっと多くの国がでてくる時代のものにしてほしかった。
巻末の年表を読んでいると一言も触れられていなかった核兵器の問題が、インドの未来を考える上でも非常に重要なことに気づく。
貧富の格差やカースト問題、頻発する暴行事件など伝え聞く情報とあわせればインドの未来が明るいと言われても素直に頷きがたい気分になってしまう。
それでも人口と資源の力で成長をつづけて行くだろうなぁ。
関連書評
世界に衝撃を与えた日29〜ボストン茶会事件とインド独立の日 BBC
バーブル・ナーマ3 バーブル・著/間野英司・訳注
ナショナルジオグラフィック世界の国シリーズ感想記事一覧
インド (ナショナルジオグラフィック世界の国)
人口10億人を突破して、1国でヨーロッパ並の規模をもつと言われるインド。そのインドを一冊で解説する本。
ライオンとトラが同じ国の内部に住んでいるのはインドだけだと覚えた。ライオンの側は特に危機的な状況らしく、インドの自然環境全体が人口増加の圧力で予断を許さない。
密猟の標的になるのがトラなのは、トラが分布する(していた)地域の方が密猟の需要が高いことを反映していそうだ……つらい。
歴史ではインドの群雄割拠時代についてはほとんど扱われず、いくつかの統一的な国家に触れられている。せめて歴史地図をもっと多くの国がでてくる時代のものにしてほしかった。
巻末の年表を読んでいると一言も触れられていなかった核兵器の問題が、インドの未来を考える上でも非常に重要なことに気づく。
貧富の格差やカースト問題、頻発する暴行事件など伝え聞く情報とあわせればインドの未来が明るいと言われても素直に頷きがたい気分になってしまう。
それでも人口と資源の力で成長をつづけて行くだろうなぁ。
関連書評
世界に衝撃を与えた日29〜ボストン茶会事件とインド独立の日 BBC
バーブル・ナーマ3 バーブル・著/間野英司・訳注
ナショナルジオグラフィック世界の国シリーズ感想記事一覧
インド (ナショナルジオグラフィック世界の国)