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エジプト〜ナショナルジオグラフィック世界の国 セリーナ・ウッド

 ジュレ・L・バカラク/ウサマ・ソルタン監修。
 エジプトはナイルのたまもの、人口密度の地図をみれば人目でわかる。西部砂漠地帯でも真っ白ではなく、1ー4人/平方キロメートルは人が住んでいることに驚いた。おそらくデータのマジックがあって、ダクラ・オアシスに住んでいる人々が、薄く引き延ばされて計算されている。ハールジャ周辺も薄い黄色で表示されていることに激しい違和感を覚えた。
 山岳地帯でもある東部砂漠は本当に人がいないみたいで、シナイ半島南部と並ぶ人の少なさである。
 地中海沿岸と紅海沿岸を開発して人口のバランスを取っていった方がいいのではないか――ただし、環境汚染の問題もでているようだ。

 農村人口が1%だけだが近年になって増えている点も興味深かった。都市部には少子化政策が広がってきているが、農村部では5人は産む傾向が変わっていないと本文にあったことが、この動きを説明している。

 本書が発行されたときにはアラブの春がエジプトに訪れてはおらず、ムバラク政権が続いていた。
 いろいろな問題は孕みながらも安定のメリットを得ていたエジプトの姿を見ることができた。女性のファッションも割と自由だったみたい。
 懐古主義と戦いながら、反動を抑え込み、前より良い時代を創り出すことは簡単ではないなぁ。負ければ前より確実に悪い時代が訪れるわけだが……。

 歴史部分で最後の年表ですらムハンマド・アリーの名前が出てこないことに違和感があった。

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エジプト (ナショナルジオグラフィック世界の国)
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