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ブラジル〜ナショナルジオグラフィック世界の国

 ザイラ・デッカー著、デイビッド・ロビンソン/ジョアン・セザール・で・カストロ・ロチャ監修。
 可能性に満ちた「未来の国」ブラジル。永遠に未来であることを返上するため邁進する人々の姿をえがいた本。カーニバルの写真と思われる表紙が、とても現実の立体物とは思えず、ブラジル人の創造力に舌を巻いてしまう。
 いちおう女性が上に立っているけれど、どう考えても御輿の方が本体だな。

 ブラジルはとても大きく、アマゾン川流域の熱帯雨林のイメージがあるものの、北東部には乾燥地帯も存在していた。大気の循環を考えれば下降流が強いところでは乾燥しがちになってしまう。
 さらに南の方にあった熱帯雨林が8%しか残っていないのは人類のせいだが……国名にもなったブラジルの木が赤い染料をとるために乱獲されて絶滅の危機にあるそうだ。
 ブラジル第二の川の名前がサン・フランシスコ川だったり、いろいろと思わぬ名前が出てきておもしろかった。

 アメリカの政治介入が生んだ軍事政権時代の負の遺産はあるものの、各民族が渾然一体となったブラジル人の姿に大きな可能性を感じる。21世紀は難しくても22世紀はブラジル人の世紀になるかもしれないなぁ。
 南米の他国に対して自動車を輸出していることが新鮮だった。

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ブラジル (ナショナルジオグラフィック世界の国)
ブラジル (ナショナルジオグラフィック世界の国)
ここはあえて大きい表紙画像で
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