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古市古墳群の解明へ〜盾塚・鞍塚・珠金塚古墳 田中晋作

 遺跡を学ぶシリーズの105
 大阪府南東部に存在する古市古墳群の中から、住宅開発にともなって発掘された(そして上部が消滅した)三つの古墳をとりあげて陵墓指定により謎多き古市古墳群の解明への手がかりを求める。
 歴史のタイムカプセルだった古墳から、取り出された出土品が大学があれた時代をくぐりぬけて再びタイムカプセルになっている。

 わかりやすいところでは甲冑の比較研究がとても興味深く、金属板の固定が革紐から鋲止めに変わっていった流れなどが明らかにされている。
 渡来した技術に影響を受けながら、国内の技術者も連続性をもって性能を向上させていったらしい。
 性能を向上させ続ける必要のある時代だったことも示唆されていて、それは朝鮮半島情勢に関わるものと解釈されている。

 武器では鏃の研究が、甲冑の変化と整合的な結果を出していて、土器や鏡の編年ではなく、武具(と農具)の編年が古墳の前後関係を判断する材料になっていた。
 そんなところがかなり新鮮だった。

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古市古墳群の解明へ 盾塚・鞍塚・珠金塚古墳 (シリーズ「遺跡を学ぶ」105)
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