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中世ウェールズをゆく チャールズ・カイトリー著 和田葉子 訳

 ジェラルド・オヴ・ウェールズ1188年の旅。
 中世ウェールズを代表する人物であるジェラルド・オヴ・ウェールズがカンタベリー大司教に随行して1188年におこなった十字軍募集の旅を追体験できる本。
 豪族と迷信に支配されていた中世ウェールズの姿が生き生きとよみがえる。

 ウェールズ人を十字軍に勧誘することは、その戦力低下を狙っていたんじゃないかと穿った見方もしてしまう。しかし、イングランド人もたくさん参戦しているので「一方的に不利にならないようにした」程度の効果かなぁ。
 ルウェリンのところみたいに身内同士の争いが激しかったことを考えれば、問題のある兄弟には十字軍に行ってもらって後継者を整理した方がよかったかもしれない。
 うまくすれば中東の技術を持って帰ってくるし。

 ウェールズは狭いようで広く、複数の領主やノルマン人とウェールズ人の文化圏の重なりなど、複雑なモザイク模様をみせてくれていた。
 豊富な地図や写真が魅力的だった。地名は英語表記のままだが本文を参照すれば読める。

関連書評
イングランド王国と闘った男〜ジェラルド・オブ・ウェールズの時代 桜井俊彰

中世ウェールズをゆく―ジェラルド・オヴ・ウェールズ1188年の旅 (関西大学東西学術研究所訳注シリーズ (7))
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