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NHKスペシャル生命大躍進 NHKスペシャル「生命大躍進」制作班

 まるで川崎悟司氏の本をCGで再現したよう。そんな印象を与えられる古生物図鑑にして、進化の新説を展開してくれる本だった。
 植物から手に入れた遺伝子によって目が手に入り、ウイルスの影響で胎生を獲得する。なにがプラスに働くか、まったく予想がつかない。それこそが膨大な時間をかけて行われる進化の現実であるかのようだ。
 しかし、胎生を獲得しているのは哺乳類だけに限らない。魚竜類なども水中で肺呼吸の子供を出産する関係で胎生である。わりと胎生に変化できるチャンスは多く転がっていて、それが有利に働く条件こそが本当は大事なのかもしれないと考えた。
 あと、1Lの乳を作るために血液が500L必要って説は、明らかに血液の量が「のべ」になっているよなぁ。直感ではずいぶん怖いイメージを惹起する情報だった。

 最後は知性への旅という扱いで、進化の目的が知性にあるみたいな印象を与えてしまう。
 研究者の関心がそこに集中することは自然なのだけど、それにメディアまでもが引きずられてしまうことには気をつけてもらいたいものだ。

 ネアンデルタール人の歴史が意外に長く、約35万年前には存在していたらしい。生息範囲に残された痕跡からもその間に彼らがおこなえた「更新」は微々たるものだっただろうと想像すると、ホモ・サピエンスとの差が感じられる。
 そんなネアンデルタール人の遺伝子がアフリカを出たホモ・サピエンスには含まれていることも興味深い。下手をするとアフリカ人への優位性を主張するのに使われてしまいかねない事実だけど……。

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NHKスペシャル 生命大躍進 (教養・文化シリーズ)
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