<< やさしい日本の淡水プランクトン図解ハンドブック | main | 歴メシ!世界の歴史料理をおいしく食べる 遠藤雅司 >>

航空宇宙軍史 完全版五〜終わりなき索敵 谷甲州

 SGのセンシング馬鹿の一つ覚え主張に見覚えがあると思ったら、「ミッドウェー海戦にレーダーさえあれば論」だった……さすがに現在はそんな乱暴な論理は影を潜めているので多少は進歩している、のか?
 艦隊を分散するべき理論も各個撃破されて終わっちゃうオチが見えている。作業体Kを送り出してしまう意味でもSGの盛大な独り相撲だから、末期のラザルスと構造が相似している。ジャムツォ中将の精神力はラザルス関係者に比べられるほどのものとは思えないけど。
 SGに干渉されなかった最初の汎銀河連合との接触をイメージしてみようと思ったけれど、SGがなければ作業体Kの送り出しも、シマザキの航宙もないので、そんなものは存在しないのかな。
 小宮山中将の精神衛生にとっては、もし一周目があるならそれが一番幸せな気がする。外惑星動乱も起きないはず?
 どうせループするとわかってはいるけれど、外部記憶装置なしで戦った場合は気になる。どうも航空宇宙軍の人材は高位ほど外部記憶装置を通じてSGによる洗脳を受けている気がする。

 惑星バラティアの占領政策について、第二次外惑星動乱でタイタンがとった手法が使われない理由が気になった。
 おそらく人工知能による省力占領には何か致命的な欠陥があって、第二次外惑星動乱で、それが露呈することになる。だからロックウッドたちも占領政策を研究するにあたって採用をしなかった。
 ちょうど人間の脳を戦闘艦に搭載する方法が主流にならず、最終決戦でもサイボーグ化された人間たちが戦っていたみたいな具合であろう。

 実際に連絡をとりあわなくても同時多発ダムダリが起きてしまう現象は超光速通信よりも恐ろしいと思った。あと伝説による補強も、汎銀河世界が短期間で強大化する理由を説明している。移動距離だけが問題ではない……。
 最後にバラティアの悪役国家スワジットサルが名前からインド洋周辺の国家に思えた。カタカナの「スワ」の力である。

関連書評
終わりなき索敵・上 谷甲州
終わりなき索敵・下 谷甲州

谷甲州作品感想記事一覧

航空宇宙軍史・完全版 五: 終わりなき索敵 (ハヤカワ文庫JA)
航空宇宙軍史・完全版 五: 終わりなき索敵 (ハヤカワ文庫JA)
カテゴリ:SF | 12:25 | comments(0) | trackbacks(0)

スポンサーサイト

カテゴリ:- | 12:25 | - | -
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://sanasen.jugem.jp/trackback/3387
トラックバック