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百姓仕事がつくるフィールドガイド〜田んぼの生き物

 飯田市美術博物館
 伊那谷の農家の人々が、水田で観察した生き物を記録した地域に根ざしたフィールド図鑑。伊那谷に特徴的な生き物が紹介され、逆に全国的にはふつうにいるのに伊那谷にはいない生き物も一部ふれられている。
 谷という半分孤立した環境が生物の分布にあたえる影響が描き出されていて興味深い――とはいえ、まだまだ道半ばの印象はある。そして、道路建設などで既に攪乱されてしまっている。
 外来種であっても、そのことに言及しない場合があって、ある意味で生き物に対して平等な印象を受けた。害虫や益虫への関心が比較的高いのは当然であろう。
 伊那谷における呼び名が紹介されているのもおもしろい。タイコウチの「ちんぼはさみ」には素朴なものさえ覚える。

 農家によるエッセイも読み応えがあって、この人たちが作ったお米を食べてみたいと思った。
 味は変わらなくてもエッセイを読んで食べれば気分は変わる。
 ミジンコが大量にいる田んぼと畔にまで農薬をまく(ミジンコをみてまかなくなった)隣人の話と、シロヘビを草刈りで切ってしまって線香を立てたおじいさんの話は、特に記憶に残った。
 シロヘビを切ったら「ヒャッハー!貴重な蛋白源だーーっ!!」ってわけでもないのね。昆虫食や小魚食の話はあるけれど――メダカは苦くてまずいらしい。絶滅が危惧されるし美味しいタモロコだけを食べて離してやってくれよ。そうしたら、その分、食文化が失われるのも事実か……。

関連書評
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水生昆虫2 タガメ・ミズムシ・アメンボ ハンドブック
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田んぼの生き物―百姓仕事がつくるフィールドガイド
田んぼの生き物―百姓仕事がつくるフィールドガイド
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