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出雲王と四隅突出型墳丘墓〜西谷墳墓群 渡辺貞幸

 シリーズ「遺跡を学ぶ」123
 弥生時代に栄えた出雲地方。そこには独特の形状をもった「四隅突出型墳丘墓」が造営されていた。巨大な四隅突出型墳丘墓から古代出雲王の勇姿を描き出す。
 まぁ、朱(辰砂)を入手するため奴隷貿易をおこなっていたとの推測が述べられていたおかげで、あまり印象は良くなかったけれど……この時代にはどこの勢力もやっていたことっぽいとはいえ。
 岡山県や新潟県の勢力と同盟関係があったらしき情報には心が躍った。この三国が連合して対抗した勢力があったとすれば、その位置は?遠交近攻が入り乱れていた可能性もあるので、もっと情報がほしい。

 四隅突出型墳丘墓が特徴的な形状をしている理由は、突出部につながるラインが道として使われていたからだった。道なら1方向にあれば十分にも思えるが、他国からの参列者用にも道を築いたなどの事情もあったのかもしれない。
 上りと下りで別の道を使うしきたりになっていた可能性もある。
 地図によれば四隅の方角については西谷でも揃っていないようだった。そこは地形的な制約が強そうだ。

 盗掘の気配がないこちは立派な反面、開発によるダメージはけっこう受けている。中でも9号墳が神社の施設で景観を壊されてしまったことが印象的だった。
 他の巻にも神社に被害を与えられた遺跡の話があったような……。

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出雲王と四隅突出型墳丘墓 西谷墳墓群 (シリーズ「遺跡を学ぶ」123)
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