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ムシの考古学[増補改訂版] 森勇一

 遺跡から採取できる昆虫化石は大事な環境情報を発掘者に与えてくれる。昆虫化石の鑑定をおこなってきた著者による研究例が旧石器時代から江戸時代まで紹介されている。アンコールワットや長江文明など海外の事例もある。
 いや、考古学の枠を飛び越えて古生物学との協力までやっていて、昆虫同定という手法の強力さが伺える。

 著者は愛知県で活動しているので、愛知県関係の遺跡が多く、立地がだいたい想像できてとっつきやすかった。朝日遺跡はやっぱり気になる存在だ。昆虫からも草ぼうぼうの衰退具合がわかってしまって寂しい。日本中の限界集落がリアルタイムで似た昆虫化石の記録を地面に残しているのかな。
 愛知県が多い一方で活動は広範囲にわたっており出張が多くて大変そうだった。昆虫学会ではひとりで多くの種を扱っていることを同情されることもあるようだ。
 昆虫の鑑定については将来的にAIが利用できないものかと考えた。そこが自動化できれば古環境の復元が飛躍的に進むかもしれない。

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ムシの考古学
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