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マンモスを科学する 鈴木直樹

 愛・地球博に展示された冷凍マンモス。その調査研究と展示の監督にあたった著者による冷凍マンモス研究譚。
 研究対象であるマンモスのことに視点を固定せず、彼らが眠っている凍土層からの研究についても詳しく記述している。現実はお話のように伏線が回収されないので、せっかく開発した地中三次元レーダーは許可申請のミスから使用されないし、マンモス展示の予算が大幅に削減されて未知のマンモス全身標本を輸送展示するわけにもいかなくなってしまった。
 そういう状況の変化に翻弄されながらも、できる範囲でベストの結果を目指している著者の姿勢には是非とも学びたいものだ。医学を研究しながら、グラフィックボードの開発や世界各地でのフィールドワークを行っている著者の真似はとうていできないにしても……いったい何者なのだろう。

 肝心のマンモス研究については、はるばる日本までやってきたユカギルマンモスの頭部と前足のCTスキャンが行われて、手に入ったデータから三次元的にマンモスを研究することが可能になった。
 最初は何気なくみていた表紙が、著者の述べる苦労をして得られたデータだと知って見直すと、まったく別のものに思えてくるのであった。

 ロシアが共同研究や標本の貸し出しに快く応じてくれたことも覚えておきたい。壁を作ってしまっているのは日本人の方なのかも。

関連書評
絶滅したふしぎな巨大生物 川崎悟司
怪異古生物考 土屋健・萩野慎諧・久正人

マンモスを科学する (角川学芸ブックス)
マンモスを科学する (角川学芸ブックス)
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