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大唐帝国〜四海を照らす栄華を誇る王朝 新・歴史群像シリーズ

 遣唐使や玄宗と楊貴妃、エキゾティックな100万都市長安などの華やかなイメージに包まれた唐の時代がまとめられた本。
 科挙制度が始まったことも中国の歴史において画期である。しかし、科挙官僚をもってしても宦官の専横を押さえることはできず(科挙官僚は門閥貴族との戦いに忙しかった)大帝国は内側から食いつぶされていくのであった。

 安史の乱の解説を中心にソグド人が唐で果たした重要な役割も紹介されている。
 新しい血を入れ続けることは「異民族による征服王朝」の唐に必要だったに違いないが、ボタンの掛け違えで大変なことになってしまった。
 楊国忠などを重用しなければ……やはり間接的に楊貴妃が国を傾けたことになる。えこひいきはひいきする相手への毒にもなる。玄宗が相手を本当に思いやるなら?

 安史の乱以後も唐帝国はなかなかの粘りをみせていて、両税法などの改革も興味深かった。黄巣の乱における黄巣の滅びかたが単純ゆえに趣深い。安史の乱は内輪もめの連続で敵がつぎつぎと変わったからなぁ。もっとも、黄巣の乱も最初に離間の計が使われている。

 スチューデントが後梁を興してから、超教員が宋で中国を統一するまでが五代十国と覚えたら、ちょっと覚えやすそうと思った。でも、朱忠全じゃなくて、朱全忠なので語呂合わせに失敗している。

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新・歴史群像シリーズ 18 大唐帝国新・歴史群像シリーズ 18 大唐帝国
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