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スキタイ 騎馬遊牧国家の歴史と考古 雪嶋宏一

 ヘロドトスがペルシアの侵攻をはねのけた民族として注目したことで歴史に名を残したスキタイ。その歴史の謎を史料の精査と発掘調査の結果をあわせて、少しずつ解き明かしていく一冊。
 ロシアにおける考古学調査が重要なボリュームを占めていて新鮮だ。ただし、スキタイはウクライナの領土にも関わっているから、近年は研究が阻害されることもあるらしい……。

 スキタイの王族は名前からイラン系と考えられるそうで、それだけでも東から西へのベルトコンベアーで単純化してイメージしてしまう遊牧民の動きに変化が出てきた。
 キンメリオイを追ったスキタイもサウロマタイに追われて弱小勢力になってしまうのは歴史の流れであろうか。クリミア半島で踏ん張っていた小スキティア時代も興味深かった。
 ビザンチオン帝国やハン国しかりで、クリミア半島はいろんな勢力の最後の拠り所になりやすい地理的要素をもっているらしい。

 やはり盗掘による遺跡の攪乱が目立つ点は残念である。シベリア鉄道に乗った金ハンターどもめ……黄鉄鉱でも拾ってろ!

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スキタイ騎馬遊牧国家の歴史と考古 (ユーラシア考古学選書)
スキタイ騎馬遊牧国家の歴史と考古 (ユーラシア考古学選書)
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