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アトラス世界航空戦史 石津朋之+千々和泰明 監訳

 アレグザンダー・スワンストン&マルコム・スワンストン著。
 航空戦力の面から世界の戦争の歴史をえがいた地図集。イタリアがオスマン帝国のリビアとドデカネス諸島に侵攻したイタリア・トルコ戦争からはじまって、アフガニスタンにおける戦争までが解説されている。残念ながら日露戦争やシリア紛争はない。フィンランド戦争はあっても冬戦争はない。
 第二次世界大戦の部分は流石に長くて、あとに朝鮮戦争やベトナム戦争がなければ第二次世界大戦の航空戦をえがいた本と記憶しかねなかった。

 説明文はかなり怪しく表と本文に出てくる生産数が合わないことは普通だし、ガダルカナルで日本のブルドーザーが鹵獲されて海兵隊に利用されたなどの?な説明もあった。
 頭を空っぽにして読んでいる分にはいろいろな戦争や作戦が適度に要約されていて愉しいのだが、まじめに歴史を勉強しようとするには不適切な本かもしれない。翻訳者も文章のおかしさを補い切れていない。あるいは増幅している。

 第一次世界大戦の空においてはフランスの航空機が慎重で、イギリスの航空機が攻撃にこだわりすぎて損害を出していたことは意外だった。
 本土を占領されていたのに第二次世界大戦後にフランスの航空産業が機能しているのは……ナチスドイツのために生産がつづけられていたからか。
 連合国と枢軸国の航空機生産数比較が圧倒的な差で、後出しじゃんけん視点では戦争をはじめる気になった理由がわからなくなる。カナダの方がイタリアよりも航空機を製造している事実……最初はイケイケ、後半は死守命令で部下に大量の犠牲を強いるヒトラーの行動はブラック企業の社長によく似ているなぁ(逆か?)。

関連書評
史上最大にして最後の機甲戦〜湾岸戦争大戦車戦・上 河津幸英
第一次世界大戦の歴史大図鑑 H・P・ウィルモット
図説 第一次世界大戦・下 1916-18〜総力戦と新兵器

アトラス世界航空戦史
アトラス世界航空戦史
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