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近世村人のライフサイクル 大藤修 日本史リブレット39

 江戸時代の村に生きた人々のライフサイクルを宗人門別帳などの人口データ研究をふまえて描き出したリブレット。三行半などで女性の立場がある程度、強かったという考え方に対して、否定的な分析がなされていたりして江戸時代への幻想が打ち砕かれる面がある一方で、子育てや老衰者の世話は家長に責任があるとされていたと説明しており、近世観への見直しが迫られた。

 小規模農家が徐々に権利を獲得していたり、若者の集まりが休日を増やさせていたり、興味深い事例があった。「明治や戦後に人権は上から与えられた」という考え方を修正できるかもしれない。
 ただ彼らが直接的に権利を獲得した相手は公儀ほど大きくないのだが。

 子孫に家を継がせ祖先として祀ってもらえる立場になって初めてライフサイクルを完結させられるという古代中国の貴族みたいな考え方が、農村にまで広がっていたことは覚えておきたい。

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近世村人のライフサイクル (日本史リブレット)
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