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徳川綱吉〜犬を愛護した江戸幕府五代将軍 福田千鶴

 日本史リブレット人049
 生類憐れみの令でよく知られた犬公方徳川綱吉の人生観を読みとるリブレット。再評価がされてきているとは言っても、犬の維持費に年間9万8千余両を費やしたことには引いてしまう。将軍になってから二年目に年間10万石の維持費が掛かる安宅丸を破却したのは何であったのか?
 まぁ、箱物よりも動物愛護にお金を使ったと考えれば、ましなのかもしれない。ジャイナ教徒がインドでやっている動物の愛護施設を連想するなぁ。

 綱吉は兄綱重に跡継ぎがなかった上に、兄弟が死亡したため思いがけず将軍になった人物だった。そのため、権威において不安が残り、それを払拭するためにも儒教を利用した独特な権力構造を指向していく。同じくピンチヒッターだった吉宗の場合と比較しても面白いかもしれない。吉宗のために地均しをした部分はありそうだ。

 非常に穢れを嫌う性格をしていて、赤穂事件の処分にも、それが大きく影響した(処分の主な理由)との分析は興味深かった。でも、民衆まで綱吉の思想が伝わっていなかったのだろうな。
 「潔癖性」の綱吉の影響で城内は異様な雰囲気だったはずと著者は述べている。やっぱり、あまり下で働きたい人物ではない。

関連書評
はしかの脅威と驚異 山内一也 岩波科学ライブラリー26

徳川綱吉―犬を愛護した江戸幕府五代将軍 (日本史リブレット人)
徳川綱吉―犬を愛護した江戸幕府五代将軍 (日本史リブレット人)
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