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覇者の戦塵1945〜硫黄島航空戦線 谷甲州

 P-61ブラックウィドウ相手に初期型の零戦が活躍……ただし、電探と逆探と敵味方識別装置を装備した零戦である。
 レーダーの小型化技術が地味にすごい。機器が増えて機内のレイアウトはどんな感じになっているのか。長年の歴史改変の影響を感じる部分だが、アメリカ軍はほとんど史実のままでやってくれる。
 アメリカ海軍の夜戦部隊を倒したと思ったら、今度はアメリカ陸軍の夜戦部隊である。まぁ、両方倒した上で自然にマリアナ諸島を回復する展開にもっていくのかもしれない。
 つまり最後は夜戦頼みになってしまうのだとしたら、若干の虚しさもある。しかし、期間が残り3ヶ月に限られた状態で正面からの上陸作戦は難しかろう。
 海兵隊が大活躍することは間違いない。小早川中佐や陣内中佐が死なないといいが……あの大佐については心配していない。仮に死んでもひとつの世界における出来事にすぎない。

 蒋介石との政治交渉関連はあまり整理されていない情報の洪水が流し込まれた感じで、理解しにくかった。後から歴史の教科書に載ったら数行で整理されてしまう出来事。
 その渦中に立たされた「平凡な士官」の心理を描写した内容とは思う。

 秋津大佐は交渉のために満州から撤退するつもりみたい。この世界の満州には思い入れがあるので、ちょっと寂しい。だが、日本が破滅するよりは絶対によい。考えるほど結論は明らかになる。

 マリアナ諸島の飛行場をなんとかして本土爆撃を防ぐ作戦は、目標面で大陸打通作戦に似ている。第日本帝国の海軍と陸軍が協力しやすい舞台がしつらえられている。

谷甲州作品感想記事一覧

覇者の戦塵1945-硫黄島航空戦線 (C・NOVELS)
覇者の戦塵1945-硫黄島航空戦線 (C・NOVELS)
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