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縄文時代の歴史 山田康弘

 縄文時代の歴史を通観しようとする意欲的な文庫。そして、「縄文文化」の呪縛を解き、各地の文化を再認識する。
 個人的には下った時代の「弥生文化」を地域ごとに分類して、そこから「縄文文化」の解体に向かった方が同意してもらいやすい気がする。情報量の関係もあって。

 縄文時代の社会がユートピアだったとは思っていなかったが、結婚が部族主体で行われる政治的意味合いが強いものだったとの解釈には衝撃を受けた。人間そのものが交換財というエグさは古い時代には避けられない……。
 まぁ、縄文時代のはじめほど婿入り婚が多かったみたいで、その場合に交換されるのは男性になるのだが。
 ストロンチウムを利用した人骨の出身地分析はどんどん広がってほしい研究手法だ。人と物の交流が縄文時代を解く鍵になるというよりも、交流中心で見るしかないのかも。

 定住が生み出すゴミや人間関係ストレスの問題が社会を複雑化させる現象も興味深かった。「日本人」が社会で受ける苦しみは、この頃から始まっていたとも言えてしまうかもしれない。

縄文時代の歴史 (講談社現代新書)
縄文時代の歴史 (講談社現代新書)
カテゴリ:日本史 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0)

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