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古代世界の超技術〜あっと驚く「巨石文明の智慧」 志村史夫

 エジプト・ギリシア・ローマそしてメソアメリカとアンデスの文明における超技術を紹介する文庫。姉妹本の古代日本の超技術に比べると文献に頼る部分が多いのは当然だが、それでも著者が現地に行った経験があって、活かされている。
 職人の声については日本の石工から情報をえていた。ピラミッドの石を焼いて割る説で、カルタゴのハンニバルがアルプスの石を焼いて割った逸話を思い出した。酢もかけていたかもしれない?相手は石灰岩だし。

 四大文明は日本の歴史教育が生んだ鬼子であることを紹介しつつ、マヤ(メソアメリカ)とインカ(アンデス)を加えた六大文明の概念も紹介。
 インダス文明やエジプト文明へのメソポタミア文明の影響を考えると、独自性の高いマヤ文明はもっと評価されるべきではあるな。文字もあるし。
 アンデス文明の石垣加工で金属製のノミが使われただろうというところで、青銅製にならべて隕鉄製のノミの可能性をあげているのは、コスト的に無理がありそう。製鉄技術のない時代の古代メソポタミアでは金より貴重だったのだから、それくらいなら金のノミの方が……。

 現代人の効率や経済性中心の考え方で古代文明の技術をみると、読み解けないことがたくさんあるとの説明には納得させられた。宗教施設については特に不経済なことが信仰の証明になってしまう部分さえあったかもしれない。
 殉死がそうであるように。

古代世界の超技術 あっと驚く「巨石文明」の智慧 (ブルーバックス)
古代世界の超技術 あっと驚く「巨石文明」の智慧 (ブルーバックス)
カテゴリ:工学 | 20:25 | comments(0) | -

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