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北洋掃討戦線 林譲治

 今度は満州とベーリング海周辺がきな臭くなりはじめた。それも日本の謀略をうけおっていた江沢商会が蠢動して「満州」の側からソ連に攻撃をしかける形での紛争と言うのが新しい。この世界においては満州が「独立」を達成していないから、そこに集う人々の間で複雑な意図が生まれているらしい。
 阿片までもが絡んでずいぶん不気味な展開だが、そのような連中と素で密輸を成立させているアメリカ合衆国の天然的軍事産業気質がもっともおぞましく感じた。自分達では何の手も汚さずに他の大陸に火種を輸出しているわけで、その様子があまりにも似合ってしまっているのだ。
 ヨーロッパでの政情もかなり不穏で、フランスが共産主義化を防いだ反動でファシズム化してしまい、楔を打ち込むべくイギリスがイタリアに接近すると言うLでもわけがわからない展開になってしまっている。この状況でスペインは大人しくしているのかなぁ。

 この世界独特の日本軍兵器も興味深い。ジョークのような丁三三戦車はいうにおよばず、雷撃機として空母飛龍に搭載された艦攻「屠龍」なんてちょっとお目にかかれる物じゃない。艦上戦闘機として採用されている隼を含めて名称だけみると陸軍の空母が戦っているみたいだ……。
 上海事変から順調にキャリアを進めた南雲中将がアングルドデッキの開発に一枚噛み、次は連合艦隊司令長官になろうとしている状況も凄まじいことだ。どうもこの世界の南雲長官が負ける場面が想像できないのだ。ぶっちゃけありえなーい!!
 関東軍総司令官におさまっている本間雅晴中将は納得できるんだけどねえ。

 装甲艦スタハノフはまるで撃沈されるためにやってきたみたいで小バルチック艦隊とでもいうか儚い船だったな……。直衛艦最上のダメージは第一次世界大戦の扶桑の被害にオーバーラップしてみえた。空母に改装されるには排水量が少々足りないけれども。

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北洋(ベーリング)掃討戦線―大日本帝国航空隊戦記〈3〉
林 譲治
カテゴリ:架空戦記小説 | 00:02 | comments(0) | trackbacks(0)

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