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ほろっと泣けるいきもの図鑑 今泉忠明

 いろいろな意味で泣ける動植物の話を集めた図鑑。人間とペットのふしぎな話や動物学者の短い伝記もあった。
 アフリカで動物保護に尽くした人が殺された話が連続で出てくる……動物学者を志す人にとって覚悟を求めることになってしまいそう。野良犬餌付けおばさんの葬儀に犬が集まってきた話は今の日本だと美談にならない予感。しかし、住居から1400km離れた葬儀場に集まったというのだから不思議でしょうがない。ちょっと移動できる距離とは思えない。何か目印を付けておけば、餌付けしていた犬か分かったのかな。

 シロアリが大人ほど危険な仕事につくのは、ハチやアリと同じだ。種としては離れているのに同じように行動しているのは収斂進化と言えそう。日本人も見習ってほしい……。
 タコが喉に詰まって死んだイルカや魚が鼻の穴に詰まって死んだクジラはなかなか可哀想。イルカがタコをオモチャのようにいたぶる行動は弱らせて安全に食べるために必要不可欠だった。ちょっと印象が変わった。

 名前が長い生き物リストはクスッと笑える癒やし。カノウモビックリミトキハニドビックリササキリモドキは呪文みたい。標準名ではないけれど……。

カテゴリ:生物 | 15:56 | comments(0) | -

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