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死闘!ソロモン大海戦 林譲治

 陸軍魚雷艇部隊による米戦艦ワシントン撃沈……なんかもうね、無常観が拭えない。
 あの状況でも米軍が前進を続けていたのは、どんな予断があったからなのか分からないが陸軍航空隊が電気魚雷でも撃沈できる小型艦艇を優先的に狙った事が丸裸の戦艦を魚雷艇が長距離進出して襲撃するおかしな事態を招いたのだろう。
 各個撃破とは良くいったものだが、撃破する組織までが「各個」しているのに頭が痛くなってくる。
 戦争請負会社化している通商護衛艦隊も近代的なら、横峯氏のWCE的悩みも近代的だ。まぁ、傭兵も労働者の搾取も昔からあった問題なので、20世紀だけがやけに常識外れな時代だったのかもしれない。
 それを決定するのは21世紀に生きる我々だろう。アメリカ人の支配階級の意識が19世紀的な気がするのは気のせいだと思いたい…。


 さてソロモン大海戦の本番。
 連合艦隊の失態は今に始まったじゃないので驚かないが、通商護衛艦隊も戦闘機部隊に大きな打撃を受けている。敵の固いところにぶつけざるを得なかったからしかたがない。この損害が教訓となって、組織的戦闘と電探による空中指揮に目覚めるようなので組織的には折り合いのつく悪魔との取り引きになるようだ。
 それにしてもF6Fの戦闘力をここまで脅威として描かれたのは久しぶりな気がする。日本も何とか新型機を間に合わせられる架空戦記が多目になっているのでF8FやP51はともかくF6Fに引っ掛かってるのは変に新鮮だった。
 しかし、史実において厄介な相手、というか日本の敗北を決定付ける戦闘を戦ったのはF4FとF6Fなんだよなぁ。F4Fは護衛空母に搭載されて戦争末期までがっつり戦っていたりする。GM製のFM戦闘機も多いのだが。

 日本の新型機がでるまでの時間稼ぎとしては組織戦闘と液冷戦闘機、対空陣地との連携戦闘くらいしか思いつかない。通商さんならもっと破天荒なことをやってくれないかと期待している。

興国の楯死闘!ソロモン大海戦―通商護衛機動艦隊 (歴史群像新書 158-8)
興国の楯死闘!ソロモン大海戦―通商護衛機動艦隊 (歴史群像新書 158-8)
林 譲治
カテゴリ:架空戦記小説 | 12:10 | comments(0) | trackbacks(0)

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