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死霊都市の王 神坂一

 ガーヴを軽く消し去る冥王フィブリゾによって、ガウリイ=ガブリエフがあっさりと人質にとられ一躍お姫様キャラとなった彼を救うためにリナたちはサイラーグを目指す。道中シルフィールを仲間に加えた彼らは『レゾ』に滅ぼされたはずの街にたどりつくが――。

 ともかくフィブリゾの圧倒的な強さが鼻につく話だったが、同時にそんな相手に向かっていけるリナたちの勇気に感動させられもした。これを愛と正義といわずして、何という!……やっぱちょっと違っているかもしれない。
 とはいえアメリアを除く当事者が照れているだけで、そういう良心が奥底にあると考えたほうがしっくりくるのも確か。リナが急場でみせたあれも一種の本能のようなものだろうか。

 前半で喧嘩を売ってくるラーシャートは総括すればなんとも憐れな魔族であった。悲劇的ではない魔族ってのも合わないけれど、彼の場合は中間管理職的な情けなさを帯びていたが大きい。
 あの任務を請け負ったのがゼロスだったら上手くやった気もするが、もともと獣王に借りていた人材、負傷までしているのにおいそれと追加任務を課すわけにはいかなかったのだろう。フィブリゾも人材不足である――あの性格なら人材に恵まれなくても無理はないが。
 やっぱり魔族の部下は親の性格に似るのだろうし、自分に似た神官たちをフィブリゾが使えばメチャになるのは目に見えている。なかなか上手くいかないものよ。

 気がつけばリナとガウリイの絆もずいぶん強いものになっていて、それを素直にあらわさないところがいかにも彼ららしいと感じる。そういう人間が相互変化まで含めて生き生きとしている点がスレイヤーズの良さなのだよなぁ。

死霊都市の王 (富士見ファンタジア文庫―スレイヤーズ)
神坂 一
カテゴリ:ファンタジー | 20:36 | comments(3) | trackbacks(0)

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コメント
 シルフィールがまた登板してきて、うれしいですねえ。ほわんとしてて「いい性格」で、見た目も好きですし・・。

 しょっぱなで、いきなり場外ラウンドみたいな形で中ボスが倒されるのも面白かったですが、最終戦では、まさかラスボスが、真のラスボスと戦って敗れてしまうというのは到底予想もつかなかったですねえ。

 ガウリイ=ガブリエフを助けるために、完成版のギガ・スレイブを唱え始めて、生き残った後魔法の剣を探しに行こうとするくだりでは、涙腺が緩みかけました。旅の目的が最初と変わってしまいましたが、第二部に期待です。
 
 人気投票では、Lの正体が明らかになりましたねえ。シルフィールが意外と不人気だったのは残念でしたが・・。ガウリイ=ガブリエフがプラス投票で1位だったもののマイナスがついて二位に転落したのは、ほかの男性ファンがわざと押し下げたものと予想します。予想通り、ゼルは人気が高いですね。不遇さとかっこよさが受けたのでしょうか。あと途中でのリリーフエースのような登板とかが・・。
| 恐竜戦隊 | 2008/10/20 11:36 PM |
 シルフィールは本当にいい性格してましたね。隠し玉をもっていうあたりの怖さが素敵です。

 中ボス扱いもカンヅェルを遥かに上回る実力者なのが悲しげです。間抜けな彼の悲劇のおかげでフィブリゾの道化っぽさが増した気がしました。

 まだまだ旅は続く、続けたいラストも彼らの心情が良く分かっているので胸に迫るものがありましたねぇ
| こいん | 2008/10/25 12:18 AM |
フィブリゾは原作よりもアニメの怪演・怪演出が印象に残っています。
伊倉一恵さんの狂ってるとしか言いようの無い迫力の演技と、それを際立たせる演出。。。
金色の魔王に攻撃してしまったと気づいた時の彼の表情及び悲鳴はトラウマものですよ、もう(笑)
クライマックス直前の、仲間が次々死んでいくシーンもグロかったです。
エヴァの影響もあったんでしょうねぇ。
| 宇宙の子供 | 2011/05/11 9:41 PM |
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