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ベゼルドの妖剣 神坂一

 光の剣を失ったガウリイに新しく有望な魔力剣をみつけてあげるために、リナは東奔西走。そんな時にアクシデントに巻き込まれ出会ったのがベゼルドにあるという魔剣の噂。同じ魔剣を付け狙う黒ずくめの男たちやルークとミリーナの傭兵コンビと対立したり連合したりの争奪戦がはじまる。

 ゼルガディスとアメリアの仲間と別れて、シビアな傭兵たちとの付き合いに移り変わったことはガウリイのトレードマークであった光の剣の損失を含めて物語の雰囲気を変質させている。また、第一部との間にガウリイとの二人旅の間が合ったことは「すぺしゃる」にとっても便利なように思われる。

 呪いを受けた人間と魔族の融合のコンセプトは興味深かったが、同時になんでもっと早くにやらなかったんだろうと思わないでもない。白のハルシフォムがセイグラムに不死化されていたように、不死身の人間を大量投入できるなら相当の戦力になるだろう。
 まぁ、魔族のプライドからいって正面から人間に頼るなんてことは精神存在が許さないのかもしれない――ガーヴはいざとなったらやった可能性があるけど。人間の自我を失わせてコントロールするのがギリギリ許される妥協点なのではないか。
 しかし、冥王フィブリゾを失って巻き返しを図るために魔族が行動的になるのは微妙だ。戦力を失ったときだからこそ、冷静にじっくりと建て直しを考えるべきなのに……指揮系統の混乱したまま行動にでれば傷口を広げることにもなりかねない。
 どうも覇王グラウシェラーはネーミングセンス以外もうっかりしたところの多い人物らしい。

 そういえば冥王が撃破されたことで結界が破れ、神の力が流入してくるようになったはず。4つ目の魔法を主に竜族が使ってくれるのも面白いな。

ベゼルドの妖剣 (富士見ファンタジア文庫―スレイヤーズ)
神坂 一
カテゴリ:ファンタジー | 12:10 | comments(1) | trackbacks(0)

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コメント
>また、第一部との間にガウリイとの二人旅の間が合ったことは「すぺしゃる」にとっても便利なように思われる。

すいません、ここのところがどうしても理解できなかったのですけれど。。。
お手数ですが、説明していただけると助かります。
「すぺしゃる」はリナとガウリイが出会う前の話ですから、長編第一部の後に何かあっても、すぺしゃるとは関係ないのではないでしょうか。。。?
読解力が足りなくて申し訳ありません。

魔族も焦ってたんでしょうねぇ。
だからといって、人間相手に本気になれない、という設定が彼らにとっては歯がゆいところ。
それにしても、魔族が人間相手に本気を出せない理由がとても絶妙。
神坂先生、やっぱうまいですねぇ。
| 宇宙の子供 | 2011/05/11 9:50 PM |
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