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アメリカアリゲーターの沼 ナショナルジオグラフィックDVD

 フロリダ州とジョージア州の間にある広大な湿地帯、オーキフェノーキに生きる動物たちの姿をアリゲーターを中心に描く。
 出演している生物学者のケント・ブリート博士がアリゲーターと同じ沼に入って等しい目線で観察を行おうとするかなり勇敢を通り越した人だからか、巨大な爬虫類に恐怖よりも愛嬌を感じた。危険な気配をさせているときも子供を守ろうとしての事だったし、1986年の時点で6件しかアリゲーター絡みの死亡事故が起きていない点も、彼らの穏やかさというか人間を餌と認識していない感覚が想像できる。
 だいたいカメに託卵される抜けたところが憎めないのだ。

 他にもオーキフェノーキには酸性の水に適応した食虫植物あり、松脂を利用して巣を守る知恵もののキツツキあり、水中に隠れひそむキリギリスから遊び好きのカワウソまで愉快な生き物がたくさんいた。
 ちょっと変わったところではオーキフェノーキが保護区にされるまで素朴な生活をしていたスワンパーと呼ばれる白人たちの存在が興味深い。彼らはそれなりに森と調和していたようだが、そのあと侵入してきた伐採業者の所業をみれば国立公園化は正解だっただろうな。スワンパーが来る前に追い払われたネイティブ・アメリカンの存在もあり、どうにも物悲しいものを感じてしまうけれど。

 そんな世界を形作る浮き島の誕生もおもしろい現象だ。湖の底にあった腐敗したピートがガスで持ち上がり、水面に広がったそれに茂みが絡み、やがては木が生えるまでになる――そして、最後には雷による火事で沈んでしまう浮き島の一生は、ひとつの世界の始まりから終わりまでを思わせた。

アメリカ・アリゲーターの沼
アメリカ・アリゲーターの沼
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