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新・大日本帝国の興亡3 三木原慧一

 世界最大の生産力をほこるアメリカ合衆国と他国の対決姿勢が明らかになっていく3巻。どちらも準備が整っておらず情報が混乱した状態からのスタートを余儀なくされる雰囲気だ。
 まぁ、アメリカは自分から仕掛けた上に一国だからマシなのだが、日英他の国家群は蜂の巣をつついたような騒ぎになっている。だからこそ、抜本的な荒療治が可能になっているとチャンスを見出す勢力が存在するのが興味深い。これもミレニアム成立時のあれこれに学んだ結果なのかもしれない。

 アメリカは人的資源以外では優勢にあるが、その人的資源が馬鹿にならないのも事実である。日本が太平洋戦争でアメリカと曲がりなりにも戦えたのは人口がそれなりにあった効果が大きい。完全にアメリカの人口に優り、優秀な技術者に不足のない連合軍としてはここを頼りにしつつ、戦力の無駄を極力減らしていくことが求められるだろう。
 いびつだが、おもしろい構図になっている。極言すれば国力が関係なくなるレベルの泥沼試合に持ち込んでしまえば、連合軍側の敗北だけはありえなくなるわけで、ヒューイ・ロング大統領も強引な戦いに持ち込んだものだ。それとも不気味で不快な委員会が悪いのか――大企業経営者の発想にありがちな数値化が破滅を招くほどに進行している。
 まがまがしい人材でいえばヒトラーにゲッペルスをリクルートしたミレニアムほどではないけれどなぁ……あの国はどこいっちゃうんだろ。

 章のあいまにいろいろな名言が入るのだけど、そこでローマ人の物語が取り上げられているのには驚いた。ミレニアムの国体を考えるうえでは得るところが大きかったのだろう。

新・大日本帝国の興亡〈3〉
三木原 慧一
カテゴリ:架空戦記小説 | 12:33 | comments(0) | trackbacks(0)

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