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焦熱の波濤1〜ガ島奪還作戦 林譲治

 ミッドウェー海戦が史実どおりに推移したあとに効いてくる歴史改変が描かれているのだが、あの敗北が戦力的には必ずしも決定打にはなっていなかったことが頷ける展開だ。ソロモン諸島での消耗戦をできるだけ巧みに乗り切れば、乏しいながらも光がみえてくる……詭道の連続すぎて不安が残る気もするけれど。
 当時の日本は赤道のむこうまで行って戦っていたんだなぁ、と感慨がわいたのはヨーロッパですら戦っている連中のあとに話が来たからか。

 戦艦大和と武蔵が大型ディーゼル機関によって高速化されたのは空母随伴能力を与える以上に、レアな機関で戦艦信濃の可能性をつぶすためだった気がしなくもない。信濃向けの生産力を雲龍級空母にまわすことができれば結果的に効率よく戦えるのは間違いないからなぁ。
 この世界の戦艦大和はなかなかの働き者だが、それでも日向にはかなわないと思った。

 冒頭のクーデター未遂でイギリスが脱落したのも大きな影響を与える事になる。まず人材でみてパットン将軍が失われたのが痛い――海軍ではスプルーアンス提督が罷免されているし、優秀な将軍が減るのはさしものアメリカにとっても辛い展開を招くだろう。
 それ以上に欧州侵攻の足がかりを失ってしまったのが辛いだろうな。かたや太平洋でもアメリカは反攻の足がかりとなるオーストラリアを失いつつあり、一種のシンクロシニティを感じている政治家もいるだろう。

 逆に枢軸国からみれば生産力よりも「距離」の要素に注目して、できるだけアメリカが実力を発揮できない体勢を構築しようとする戦い方が興味深い。

カテゴリ:架空戦記小説 | 22:51 | comments(0) | trackbacks(0)

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