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焦熱の波濤3〜豪州打通作戦 林譲治

 影山大隊がいつのまにか影山連隊に大化けして不気味なまでの肥大化をしめしている。肥大化といえばナチス党の組織もすさまじいがあっちが問題ばかりで、こっちがうまくいっているのが不思議といえば不思議だ。けっきょく根本的には人の差ってことかなぁ。

 欧州の政治情勢は複雑怪奇だが、今回は日本も複雑怪奇をつくるほうに一枚噛んでいる。生き残りのセンスに長けたイタリアに乗ってしまうのもひとつの手ではあるだろう。
 利用されるだけ利用されて、ついには捨てられそうになっているドイツほど哀れな連中もない。彼らはいつのまにか世界の辺境となりながらソ連と血みどろの戦いを続ける定めなのか――どこかの怪談みたいだ。
 今までの巻では日本の中間層の無能さからくるドイツへの反発を描きながら、けっきょく感情抜きでドイツを切り捨てるのが正しいとする流れには少々違和感があった。

 後半ではオーストラリア大陸の玄関口となるプリンス・オブ・ウェールズ島の漫画的な秘密基地への攻撃が描かれる。
 続々とあつまるイギリスの変態兵器にふりまわされて、兵器を使うことが目的化していかないか、ちょっと心配になった。それではどこかの超兵器連投シミュレーションだよ……。
 まぁ、それは心配のしすぎとしてもついに第二次世界大戦最優秀戦闘機の誉れも高いP51を日本軍が手に入れてしまったことの意味の大きさには考えさせられる。畢竟、戦闘機が勝てれば戦争に負けることはないのだから悪くても互角に持ち込めそうなこの展開は大きな希望といえるだろう。

焦熱の波濤〈3〉豪州打通作戦!!
カテゴリ:架空戦記小説 | 22:54 | comments(0) | trackbacks(0)

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