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題名募集中!上 早川書房編集部編

 編集部が編するのは当たり前なSF作家エッセイ集。谷甲州先生の名前に魅かれて購入したが、それぞれ極まっていておもしろい。一気に読むと少々疲れるが…。
 挿絵は吾妻ひでお先生が描いている。

火浦功
 リアルタイムで北斗の拳を読んでいた人の感想が読めるのは感慨深い。当時の話題性の高さや共通の娯楽の少なさなどが想像されておもしろかった。だいたい内容を喋っちゃっているのだが、こういう感想もあるのだなぁ。

難波弘之
 ここまで罵倒を極めるとは……駄作があるから傑作があるということで。その駄作が発表されるまでに至ってしまうシステムは問題かもしれない。吾妻先生の挿絵が救いのフォローになっていた。

岬兄悟
 イヤな状況だなぁ。けっきょく想像させるものは一つしかないが、それだけは想像したくない。周辺住民はあまり選べないのが集合住宅の困った問題だよね。

谷甲州
 谷先生の場合、題名について謝っているのが本人の問題に思えてしまってしかたがない。浦島太郎気分を何度も経験できるなんて楽しいじゃない、とは言えないか……でも、必死に予習するのは物悲しい雰囲気があるなぁ。

大原まり子
 文章が独特で発想の飛び散り具合がおもしろかった。私も作文行為の無償性を極めてみたい……。

森下一仁
 こんなところでザリガニの生態について勉強になった。なかなか愛情のある生き物ではないか。しかし、これを学ぶべきなのは息子さんだと思うけどね。
 作家の観察眼が感じられてよかった。

亀和田武
 けっきょく自慢話のナルシスト話であった――それでいいのだけど。そんな境遇になることは稀だろうから興味深くはある。

川又千秋
 当時のワープロの性能がわかる。そもそも今時ワープロなんて認知されてすらいないかもしれないなぁ。あんがい物持ちのよい人はいるもので、話に出てきたマシンもどこかで現役だったりして。

中島梓
 旦那の正体バラしてるし……挿絵がなければ意味がわからずおぞましい想像をしてしまうところだった。途中に入っている濁点が嫌な感じを引き立てる。じっさいやったら酷い話だけれど。

梶尾真治
 経営者の趣味が思いっきりでた偏ったお店は趣味が合うと楽しそうだ。いや、趣味がアウト?
 類は友をよぶ現象が起きているのも愉快だった。

久美沙織
 読者の心理を良く知っておくことは売れるためには重要だ。今の時代は奪い合う読者の資源が資金だけではなく時間になっているのを感じる。激戦は加熱するばかりだ。

草上仁
 それでも原稿はでる。実に不思議だ。5時帰宅なら何とかなると思うんだけどなぁ……家庭生活自体は幸せそうでほのぼのした。

高千穂遥
 この短さで三部構成――オチは見事であった。君子危うき近寄らず。

新井素子
 SF作家なのに!?
 そう突っ込みたくなったが、SFにもいろいろあって良いようにSF作家にもいろいろあって良いわな。まとめが綺麗。

神林長平
 日航機事故のリアルタイムのお話。こういう現実の出来事が作品の思想に影響を与えていくんだろうな。断熱膨張を説明できない解説者は恥ずかしいね。

水見稜
 珍しくわりとSFしている内容だった。むしろ都市伝説なのかもしれないが、妙な情緒がある。

野田昌宏
 まったく…。

高千穂遥
 吾妻先生のダーティーペアが魅力的。教官に対する高千穂先生の憤慨はごもっとも。職業意識を身につけるのは人によっては難しいものなのだろう。

内藤淳一郎
 なんだかエロティックな見出しだった。手伝わないことでSFからの気分転換をうながしていると前向きに考えてみたらどうかなぁ。

田中芳樹
 ツッコミ激しいな。大部分が納得行く話なので、突っ込まれることがいかに世に多いか、そして田中先生がそれをしつこく覚える記憶力にいかに優れているかを感じてしまった。

鏡明
 ロサンジェルスもこの頃からずいぶん様相を変えている事だろう。自由な一日のスケジュールを立てる楽しさと空しさ、良く理解できる。

山田正紀
 花粉が傷口に入ったくらいでここまで激烈な症状がでるものなのか。よほどのアレルギー体質でなければ、傷口から入ったのは別の物だった気もする。まぁ、東京に近付いて発症したというのだからおぞましい想像は付く。

野阿梓
 モスラまんじゅうはいまでも売っているのかなぁ。岡山に対する反応がちょっとおもしろかった。ジェットコースターは梯子しなければ醍醐味がない状況だな。

矢野徹
 東京湾を埋め立てたらもっと局地的温暖化が酷くなる。それだけはやっちゃいけない……。IBMがコンピューター業界の主力だった時代はすぎさり、今ではMSからグーグルに移ろうとしているのだから世の流れはわからない。

眉村卓
 たしかに夢の世界の地理はどこか変なことが多い。正確に覚えているつもりでも発想の中でつながっている場所と物理的に繋がっている場所が違うせいかもしれない。

飛浩隆
 週休二日制で日曜作家は土日作家になれたのかなぁ。それにしても時間は足りないし、仕事中のアイデアがするりと逃げていく絶望感も想像できる。人によっては長遅筆作家よりは早く書いている人もいそうだが。

夢枕獏
 娘のかわいさ描写は本当にかわいいのに……これが作家のさがか。「本物」の一端に触れた気がした。この娘さんも今では良い年頃だろうな。

高千穂遥
 日程は余裕をみて組んでおくのが大事なのだが、多くの人間と利害が絡む映画ではそうも言ってられないのだろう。大変だが、外からみる分には気楽でいられる。

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