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注文の多いパズル 夏の雪に溶けたパスワード 雅孝司

 箱田真紀先生の挿絵だったので。いろいろと続編への展開を残しているけれど、それが理由で出せなかったのだとしたら原作者の人も可哀想だ。ライトノベルで挿絵は大事だからなぁ…。

 内容は知英大学にある東西南北4つの付属高校から集まったミステリー好きの4人組が屋内スキー場で遭遇した不思議な現象の謎を追っていくというもの。メーリングリストを使った情報交換やパズルの出題など、独特の雰囲気を醸し出す趣向が凝らされている。
 まぁ、少年探偵団ものの弱点の常としてキャラクターを活かしきるのが難しく、紹介だけで手間取って事件が追えなくなってしまえば本末転倒という問題があり、回避しきれていない。それだけのリスクを冒す代償として続きを期待していたと思われるのだが……。

 事件が集団失踪で警察沙汰にもされていない、というのは地味であったものの理由やコストの問題から競争相手が払い落されていき道楽で首を突っ込んでいるパズラー探偵団だけが残されたのは納得がいく展開だった。
 あまり興味がない分野とはいえ、掘り返してみれば意外なおおごとが眠っていたわけでもあるし。

 肝心のトリックは金田一の少年の事件簿でも使われていたネタをミスリードに活かしており、パズルらしい解法が二転三転する展開が悪くなかった。ただ、あのトリックも有害性が皆無ではないような……屋内スキー場なのに雪目になる観客とかでなかったのだろうか?
 まぁ、一瞬の仕掛けだから大した問題はないか。
 それよりも長期間浴び続けることになる人々が心配だ。下手な日焼けは「商品価値」さえ損なうっていうのに。
 まぁ、高野社長の転んでもただでは起きない強かさが感じられるから良し。探偵団よりもキャラが立っている女傑だったと思う。

夏の雪に溶けたパスワード―注文の多いパズル (富士見ミステリー文庫)
夏の雪に溶けたパスワード―注文の多いパズル (富士見ミステリー文庫)
雅 孝司

夢見が丘:同じく箱田真紀先生が挿絵を担当されている作品
カテゴリ:ミステリー | 18:30 | comments(0) | trackbacks(0)

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