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戦略・戦術・戦史Magazine 歴史群像 No.50 大陸打通作戦

函館/津軽要塞
 ジブラルタルにはなれなかった要塞……日本海も地中海にはなれない気がするのだが、あの地での貿易を軽視しすぎかな。歴史的にみれば渤海国なんかもあって、けっこうバカにならない交流交易がおこなわれて来た地であろう。津軽海峡は国際海峡だしなぁ。

標的艦 摂津
 良い仕事をつづけてきた艦。最後は米軍の実弾をひきつけた――やられたことが負の面ばかりで評価せずに済むのも美点か。なんとなく戦艦土佐と印象が混じってしまう。

武州松山城
 迷路の中に迷い込んだところをせっせと攻撃――妙にアトラクションっぽい仕組みになっているなぁ。小さな高低差をできるだけ効果的に使おうとする発想がとても興味深かった。大砲が発達してからは苦しかったようだが…。

水蓄式タンク
 重油の品質維持にかなり気を使っていたという話。水質汚染が本気で気になったが時代柄無視されていてもしかたないか……劣化が気になるのはそれだけ貯め込む規模が小さくなりがちだったこともあるのだろう。

空挺戦車
 心強くも最強ではない味方。シェリダンの名前はけっこう聞く。軽量だけに特殊作戦話に出しやすいのだろう。対地攻撃ヘリが代わりになるといわれても近接支援力にはやっぱり限界があるわけで……純粋なMTBを輸送することができればそれに越したことはなさそう。

エルサレム
 ユダヤ人が住みはじめた歴史は意外と浅いといっても、もちろん相対的なことで……東方と地中海世界の結節点としての重要性を感じざるをえない話だった。誰でも自由に訪れ、信仰を深められる土地になってほしいものだ。

大陸打通作戦
 相手が中国軍で、蒋介石の政治的な事情から士気も低かったとはいえ、よく実現できたと感心してしまう。その背後にあった海軍との反目の事情はかなり情けないものであったけれど……。
 ともかく実によく歩く歩兵たちだ。
 まがりなりにもアメリカの航空基地が陸続きの場所にあったから、こういう作戦ができたわけだけど、マリアナ諸島の場合は反撃が難しかったことも考えさせられる。

真相 長篠合戦の戦略
 武田勝頼の戦略――大戦術に近いか――がそれなりに腰の据わったものであり、同時に信玄の亡霊に取りつかれたものであったことを主張している。城を落とす寸前まで追い込んでおいて餌にする方法を多用していると考えるのは若干疑問がないでもなかった。ちゃんと武田氏対策を考えて部署された城が、そんなに簡単に落とせるものなんだろうか?
 信長に後詰め失敗を連発させればそれだけでも充分に戦略的な勝利になるのだから、途中からそっちに方針を変えれば良かったのになぁ。織田・徳川軍の火力を無効化する戦略をとれず、決戦に走ってしまった過小評価は致命的だった。

サラディンVS.十字軍
 なるほどVSには省略を示すピリオドを付けるのが正確か…妙な所に感心する。
 エジプトに送り込まれた将軍が独立勢力化する流れがなかなか面白かった。サラディンの反撃をもたらしたのは色々な背景があったわけだ。ザンギー朝のヌール・アッディーン・マフムードの名前が将国のアルタイルの主人公に似ているなぁ。
 重装騎兵が軽装騎兵に一方的にやられているわけではなく、互いに戦力を発揮できる状況を与えられることで力を発揮するのが――当然だが――興味深かった。

マンハッタン計画
 科学者をふところに呼び込んだ意味でも第二次世界大戦はアメリカに多大な利益をもたらしたのだなぁ。戦場となった欧州が失ったものは凄まじく大きい。核兵器開発にうまれた差にはアメリカだけが本土を戦場にせずに、安定した基盤で研究開発が行えた事も大きいだろう。

フランス外人部隊
 本意ではない任務に何度も何度も投入されているのに、進歩を怠らないあたり非常に逞しい連中だ。存在の悲劇性を跳ね返すだけの力強さを感じた。

師団
 とても便利な編成であることは理解したが、ひたすら小型化していく現代の方向性は気になる。けっきょくは、発揮できる火力と戦場の広さの関係なのかもしれない。
 大国の場合だけをみているが、小国にとっては師団の価値も違ってきそうだ。

南雲機動部隊、北へ
 この用意周到さがミッドウェーの時にも残っていれば……準備段階の暗号が「フジサンノボレ」だったのは初めて知った。当時の教科書における日本最高峰、新高山と富士山の関係が気になる。
 単冠湾における機動部隊停泊風景復元のプロセスがおもしろかった。

戦史映画50選
 個人的には歴史系のほうに興味があるんだけどなぁ。あまり数がないというのは悲しい話である。制作された時代や国の影響を受けざるをえない点も気になる。いくつも見てみたい作品が紹介されていた。少なくとも「鬼戦車T−34」は押さえなきゃいけない気がしてくる。

機械伝説 象牙製外装中型双眼鏡 英国製
 歴史の証人みたいな代物だ。でも、純粋な学術目的に使用された可能性もあったような――そうであっても調査は侵略に影響するかな。

檄似戦国武将伝 信長の独断 今川義元とタイタニック号
 義元の成果には雪斎の存在も大きかったというが、不運であっても極端に無能な人物だったとは思えない。まったく星の巡りの悪い存在はいつの時代にもいるもので…。

インタビュー 信太正道
 海軍兵学校を受験する当時の少年が考えていたことが結構いいかげんであることに共感を覚えた。全体的に気が合いそうな姿勢をもった方だ。後輩には私の知っている人もいるみたい……まぁ、3500人もいたんじゃどれくらい面識があったかは怪しいけれど。
 飛行時間80時間、赤トンボによる特攻は淡々と語られても――あるいは淡々とされているだけに――強烈なものがあった。

二式砲戦車
 東条英機がえらく余計なことをしてくれているのに魂消た。諸元をみるかぎりでは、そこそこ使い手がありそうな戦車なのに妙に拘ったことで使う機会を逸してしまった感じだ。そんなのばっかりだ。

よくわかる築城学入門14 地形に制約されない「平城」の柔軟な縄張り
 山城より攻撃的で積極的な出撃も可能となる要害だが、それだけに多くの兵を集めて収容しなければならない。その点で、各藩が動員兵力を小さくしていた幕末期には問題もあったかもしれないなぁ。

敗れざる駆逐艦「神風」
 神風の戦いぶりはまさに神がかっていて次元が違うとすら思わせた。戦力がまったくなくなってしまった南方戦線で、最後まで戦い抜いた敢闘精神は褒めて褒めすぎになる気がしない。
 ただ、基本的に敵が潜水艦主体であえて艦隊戦力を派遣してこなかったことは留意すべきかもしれない。それでも、航空攻撃を凌ぎまくっているのは凄いのだが……けっきょく最も万能性の高かったのは操艦術なのだなぁ。

鎌倉滅亡!死闘分倍河原
 新田義貞のトホホな戦記。歴史の知られざる部分にスポットライトが当てられている気がしてとても楽しかった。分倍河原からの逆転は見事だが、進撃速度さえ調整すれば流言だけで高氏挙兵の決着がついてしまった気がしないでもない。高氏以外にそこまで読めなかったのは当然とはいえ、いかにも間が悪かった。悪いならせめて被害を足利家に集中させて戦後の主導権を――と考えないでもないけれど、周囲の足利家支持はもっと全体的か。

アラモの戦い
 デイビー・クロケットが有名だけど主導権を握っていたのはトラヴィスなんだな――展開を語る上ではクロケットはボウイ大佐よりも目立っていなかった。ボウイ大佐はボウイナイフの人か……やたらとアイドルが多い。まぁ、200人足らずなのに大佐が3人に中佐が1人もいる状況になれば無理もないかな。
 メキシコ軍の末路がやたらと喜劇的だった――歴史怖ぇぇ…。

白河口攻防戦
 伊地知隊の勇ましくも無謀な戦いぶりに笑ってしまった。著者が突っ込むように700の兵力をさらに分割する神経は想像を絶する。まぁ、著者もちょっと語りが強すぎて、歴史記事としてどうかと思われる記述があった。
 仙台藩はしっかりと政宗公の精神性を受け継いでいると思いますよ……ちゃんと精強さも受け付いていればせめて格好がついたのに。

凍土の戦場 Act.10 極寒の狩人
 冬季装備なしで北の大地に送り込まれる兵士たちのぼやきが印象的だ。戦力を発揮するには武器の性能がよいだけでは不十分で、被服や食料も一つの兵器ということができるわけ。戦況図のカオスっぷりにたまげた。
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