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教範遊撃隊血風録4〜蒼海の死闘! 林譲治

 問題の写真を表紙にできないのが架空戦記小説の限界。商業的に軍艦などの兵器を連ねた方が受けるのは良くわかるのだけど、テーマから考えればガ島への「爆弾」投下シーンを描くべきだったと思う。せめて挿絵はほしかった。

 教範遊撃隊の指導によりガダルカナル島は完全に封鎖されてしまい、米軍はそれに引きずられる形での拙い宣伝を繰り返す破目になる。けっきょくは自らの首を締めることになる宣伝を……日本が正面戦力で上回っている時期を確実にとらえた見事な作戦だった。
 やられる方はグウの音も出ず、最悪の気分を味わうのは前線に派遣される将兵である。

 いつもどおりの林譲治的に活躍したバンカーヒルの乗員たちが、凄く扱いの悪いピエロにされてしまっていることが殊更戦いの残酷さをかきたてていた。お馬鹿な魚雷艇については半々の展開になるコースだったが、特に悪い方向に突っ走っていた。
 本当に米軍は呪われていたとしか思えない……。

 すべてはアメリカが大国であり、それゆえに動きが鈍重な局面がありえることに起因している。最強に見える国が相手でも、その性質をよく見極めてなんとか戦える場所を見付けた。教範遊撃隊側が日本を体現しているとは思わないけど、異文化の衝突らしくて良かった。
 それにしても瑞鶴は無茶を任されやすい空母だ。史実における幸運艦であることと関係があるのだろう。

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教範遊撃隊血風録〈4〉蒼海の死闘! (RYU NOVELS)
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