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鉱物採集の旅5〜東海地方をたずねて 加藤昭・松原聰・野村松光

 鉱物採集者にとっては垂涎の入手困難な名著シリーズの末尾を飾る巻。対象とする範囲は東海四県だが、岐阜県の北の方――つまり神岡鉱山――はカバーしていない。基本的に名古屋を中心に行動することを考えられているので、関東や関西から訪れる場合は南北の移動に手間がかかるかもしれない。
 なんにしても自家用車ではなく鉄道とバスを用いた行動を前提にしているのが凄い。さらに歩きの苦労もあるわけで(さらりと歩いて1時間とか言う)オススメどおりに行動した人の執念に想いを馳せてしまった。

 30年前の本だけに、まだ盛んに稼行している鉱山があるのも趣き深し……すでに「往時偲ぶ」雰囲気に包まれている章もあるんだけどね。この分だともう30年後にはズリがすべて消滅して、それ自体を貴重な存在として扱っているかもしれない。
 産地は大事にしたいものである。

 内容では執筆時でもほとんど標本が採れなくなっている産地なども紹介されているけれど、今でも十分に現役(らしい)産地も多く、ちょろっとだけ触れられている産地の情報にも琴線をくすぐられるものがあった。
 そこまで追っていくと鉱物が好きなのか、鉱物産地を探すのが好きなのか、見失っていそうだが……どっちも好きなのが一番幸せだよな。

 産状によく注意を払っている視点は興味深いが、いかんせん写真がすべてモノクロで産出鉱物解説も鑑定ミスを招きそうな簡潔なものであることには注意を要する。やはり経験者に教えてもらいながら回るのが理想だろう。

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鉱物採集の旅〈5〉東海地方をたずねて (1979年)
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