信長征海伝2巻 佐藤大輔
2006.07.31 Monday | by sanasen
二大合戦が生起した1巻と対照的に主だった合戦がないままに家康との戦争準備が進む2巻。
それだけ家康が大物ということもあるだろうが、全地球的な設定に心を奪われていることも大きそう。
日本連邦という言い方には英連邦に近しいものを感じる。この世界の日本は当然のように東南アジアやオーストラリア、ハワイ諸島などを連邦に組み込んでいるのだろう。
インド洋はどこまで手中に収められているか分からないけど、太平洋は完全に日本人のバスタブと化しているようだ。夢がありすぎて実感がわかない。
家康の戦略方針をみると、これは一種の大阪冬の陣へのオマージュだと感じる。もし、豊臣側が家康並みに有能であれば、同じような指導者抹殺戦略で生き残りを図っただろう。
それが成功してしまった場合、日本は戦国時代に後戻り。さらに多くの人命が失われることになるが、家康は生き残りたいだけなのでしかたがないっちゃ、しかたがない。
三河人が「通常の3倍の赤い奴」とか「閉鎖的で忍が役に立たない」とか、描かれているのには笑った。この時代はまだ穴居生活してそう。
ちなみに佐藤氏は石川県生まれと折り返しに書いてある。
フィリペII世のフィリピンに4万人のスペイン兵を結集は現実的なのだろうか。世界の反対側で作戦行動をとるのは、現代のアメリカ軍だって一苦労だというのに。
少なくともアレキサンダー的偉業なのは間違いない。ドンキホーテ的結末に終わろうとも。
信長征海伝 (2)
佐藤 大輔
それだけ家康が大物ということもあるだろうが、全地球的な設定に心を奪われていることも大きそう。
日本連邦という言い方には英連邦に近しいものを感じる。この世界の日本は当然のように東南アジアやオーストラリア、ハワイ諸島などを連邦に組み込んでいるのだろう。
インド洋はどこまで手中に収められているか分からないけど、太平洋は完全に日本人のバスタブと化しているようだ。夢がありすぎて実感がわかない。
家康の戦略方針をみると、これは一種の大阪冬の陣へのオマージュだと感じる。もし、豊臣側が家康並みに有能であれば、同じような指導者抹殺戦略で生き残りを図っただろう。
それが成功してしまった場合、日本は戦国時代に後戻り。さらに多くの人命が失われることになるが、家康は生き残りたいだけなのでしかたがないっちゃ、しかたがない。
三河人が「通常の3倍の赤い奴」とか「閉鎖的で忍が役に立たない」とか、描かれているのには笑った。この時代はまだ穴居生活してそう。
ちなみに佐藤氏は石川県生まれと折り返しに書いてある。
フィリペII世のフィリピンに4万人のスペイン兵を結集は現実的なのだろうか。世界の反対側で作戦行動をとるのは、現代のアメリカ軍だって一苦労だというのに。
少なくともアレキサンダー的偉業なのは間違いない。ドンキホーテ的結末に終わろうとも。
信長征海伝 (2)
佐藤 大輔