三びきのやぎのがらがらどん マーシャ・ブラウン
2008.04.30 Wednesday | by sanasen
ずいぶん経って読み返して見るとかなり殺伐とした話である……冒険の目的が「太ること」なのも色んな意味で凄い。お菓子の家に辿り着いたらこいつらはそこで万歳か?
先に小さなやぎから渡るのは戦闘で橋が壊れるリスクを考慮してのことにしても、トロルを説得して橋を渡る理由が苦しい。どうせ腹が空いているからとトロルが強欲を発揮したら全滅しかねなかった。いかにも空きっ腹を抱えている様子の怪物を通して後を考えて我慢することを教えているのだとしたら皮肉な作品だ。それとも「食える時に食っとけ」が言いたい事になってしまうのか?
思うに「向こうの山で太ってくるから帰りに僕を食べなよ」と説得したほうが良かったのではないか?それはそれで壮絶だけどなぁ。
大きながらがらどんが角をふりたてるシーンは迫力満点でよかった。彼のセリフにある石がさしているのが蹄のことなら後ろ足の分を含めて2つではなく4つのはずなのだが……攻撃に使えるのは前足の2つということか?
それにしても「目玉を田楽刺し」にしてトロルをばらばらにして殺す壮絶さが子供心に与える印象が気になる。これが普通に受け容れられるほうが世の中の矛盾に呑まれずに生きていけるのかもしれない。
三びきのやぎのがらがらどん―ノルウェーの昔話 (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)
マーシャ・ブラウン,せた ていじ
先に小さなやぎから渡るのは戦闘で橋が壊れるリスクを考慮してのことにしても、トロルを説得して橋を渡る理由が苦しい。どうせ腹が空いているからとトロルが強欲を発揮したら全滅しかねなかった。いかにも空きっ腹を抱えている様子の怪物を通して後を考えて我慢することを教えているのだとしたら皮肉な作品だ。それとも「食える時に食っとけ」が言いたい事になってしまうのか?
思うに「向こうの山で太ってくるから帰りに僕を食べなよ」と説得したほうが良かったのではないか?それはそれで壮絶だけどなぁ。
大きながらがらどんが角をふりたてるシーンは迫力満点でよかった。彼のセリフにある石がさしているのが蹄のことなら後ろ足の分を含めて2つではなく4つのはずなのだが……攻撃に使えるのは前足の2つということか?
それにしても「目玉を田楽刺し」にしてトロルをばらばらにして殺す壮絶さが子供心に与える印象が気になる。これが普通に受け容れられるほうが世の中の矛盾に呑まれずに生きていけるのかもしれない。
三びきのやぎのがらがらどん―ノルウェーの昔話 (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)
マーシャ・ブラウン,せた ていじ